国土交通省「岩手県の道の駅」宿泊目的、車中泊についての見解
「車中泊ご遠慮」「車中泊禁止」を撤去撤回
岩手県にある道の駅全35ヵ所 で「車中泊ご遠慮」「車中泊禁止」が撤去撤回されました。
(※35ヵ所全部の道の駅に車中泊ご遠慮や車中泊禁止の記載があったわけではありません。)
今後 「車中泊ご遠慮」「車中泊禁止」 など休憩を制限する表現は一切出来ないことになりました。
(※明らかな危険や競合する場合などは除く)
撤去撤回までの経緯
以前から岩手県の道の駅に誤解を招く表現が使われているという報告を何件かいただいていました。
最初は写真などの証拠が無かったのでどういうものかわかりませんでしたが、ポスターの一部であることがわかりました。
ポスターの存在自体は以前から知っており、以前動画でも紹介もさせていただきました。
ポスターに書かれていた内容はこちらの内容です。
〇道の駅の駐車場はオートキャンプ場ではありませんので、車中泊を目的とした滞在はご遠慮ください。(道の駅は休憩施設ですので、仮眠していただくことは構いません。)
私の勝手な価値観で「滞在」という言葉が入っているので、「連泊の事」と思うので良いかなと思っていました。
しかし、誤解を招くということで何件が報告をいただいたので、担当の方にご連絡させていただくことにしました。
調べてみるとこのポスターは国土交通省が正式に出しているものでした。(岩手県の道の駅連絡会が制作し、国土交通省が管理している。)
国土交通省三陸国道事務所のツイッターでも利用されています。
まずこのポスターがとういった考えで出されたのか担当者に確認しました。
国土交通の担当者との電話の内容
国土交通省岩手河川国道事務所 担当者の方にポスターについて聞きました。
ここからは電話の内容です。
にんにん「道の駅連絡会のHPの方に道の駅ご利用マナーっていうのがあるんですが、そこに車中泊を目的とした滞在はご遠慮下さいっていう表現が含まれるんですけど、その表現が誤解を生んでしまうんじゃないかっていうご連絡をいただいていて、これはそちらが管理していらっしゃるんですかね?」
担当者「はいそうです。」
にんにん「これはどのような感じで許可をされて作られたんですか?」
担当者「長時間のですね、滞在というか、あくまで、休憩という一般的な限度内での滞在を超えての…車中泊…車中泊というと…一泊とかそういう程度の話ではなくてですね。あくまで長期で居座るような形でのという意味での記載かと思うんですけれども。」
にんにん「そうですね、今の話だと長期間の…要は車上生活のお話をされてるじゃ無いですか?」
担当者「えぇ」
にんにん「ただ、実際に見た人はそういう風に受け取る人もいるんですけど休憩仮眠って定義が無いので、例えば5~6時間のことを言っているんじゃないかとか、そういう風に受け止める人もいるんですね、なのでその表記の変更をしていただけないかなという電話なんですけども。」
担当者「なるほどですね、そこは検討いたしまして、こういったご意見あったということで車内の方で共有いたしまして、今後の対応の方は検討させていただきたいんですけれども。」
数日後…
担当者「ポスターの内容を検討した結果ですね、○○様(にんにん)のご意見も反映させていただいて、本所のHPの記載に合わせら内容にですね、変更したいと考えておりまして。」
国土交通省のHPのQ&Aには「道の駅の車中泊」について「宿泊目的の利用はご遠慮ください」と書かれています。
担当者「こちらのポスターの趣旨もですね、利用者のマナー啓発というところが目的でして、休憩機能をですね規制するような意図ではありませんので、誤解をあたえかねない部分もあるというお話でしたので、意見を沢山受けてらっしゃると言う事でしたので、そこは誤解無いように、本省の表現に統一させていただきたいと思いますので。」
当時、岩手県の道の駅に貼られているポスターも張り替えるように通達していただき、もし通達しても張り替えない道の駅があった場合は、直接連絡をしてくれるということになりました。
にんにん「ポスター以外にも、独自に作ってるところがあったりすんですね、(車中泊禁止やご遠慮と言う内容)その場合はまたこちらにお電話して、言ってもらうってことで良いですか?」
担当者「えぇわかりました、表現については統一したいと思ってますので。」
にんにん「わかりました、ありがとうございます。」
変更された宿泊目的について
宿泊目的について国土交通省岩手河川国道事務所の担当者の方の考えをお聞きしました。
にんにん「休憩の為にそこに一晩寝たとか、車の中に寝たとか、一泊したとかそういうのは別に含まないってことで良いんですよね?」
担当者「休憩の範囲内ってことであれば問題ないってことです。内容については以前と変わるわけじゃなくてですね、表現が誤解を生みかねないという事でしたので、修正させていただいたということでした。」
にんにん「基本的な使い方としては、私がその…本省の方で…」
担当者「確認いただいた内容で、同じような考えでおりますので。」
にんにん「みんな安心して快適に休憩しても大丈夫ってことですね?」
担当者「休憩していただく分には問題ありません。」
宿泊目的の利用はご遠慮ください について
「車中泊を目的とした滞在はご遠慮ください」
から
「宿泊目的の利用はご遠慮ください」
に変更されました。
この 「宿泊目的の利用はご遠慮ください」 についてですが、動画やこのサイトで何度も説明させていただいていますが、仮眠休憩の、一晩や一泊を表すものじゃありません。
上記でも国土交通省の方の説明があった通り、一晩や一泊は休憩の範囲内であるという事、そしてそもそも道の駅や国土交通省が問題にしているのは、車上生活や放置自動車やテントやタープを張るなどのキャンプ行為や勝手なイベント(オフ会など)で大人数で占領する行為などです。
道の駅は24時間開かれた、誰もが使える休憩施設です。
誰もが自由に使えるからこそ、マナーやモラルを守って気持ちよく利用したいです。
宿泊目的についてよく議論される内容
夜10時~朝7時まで、休憩目的で仮眠するのはOKなのに、同じ時間宿泊する目的でいたらダメというそんな話はありません。
どういう目的(気持ち次第)で利用するかで、どっちかはダメでどっちかはOKという馬鹿な話は一切ありません。
同じように、違う道の駅を転々と利用しながら旅をするのはダメで、トラックドライバーが同じ状況になった場合はOKというように、業務中の仮眠だから問題ないということもありません。
あくまでも公共施設なので全員が平等であってみんなが使うことが出来ます。
旅人だろうがトラックドライバーだろうが、みんなが利用できるのが道の駅の駐車場です。
※もちろんマナーやルールを守って利用してください。車上生活や放置自動車やキャンプ行為は危険ですし道の駅の使い方ではありません。
今回のポスター自体は細かいルールが書かれていて、すごく良いポスターなので読んでみてください。
利用制限される場合もあります
しかし、いくら休憩目的で道の駅を利用していても利用制限される場合があります。
それは、夜間に満車などで、他の休憩目的の利用者が利用できない場合です。
大型連休などに多いのですが、観光地に近い道の駅は、夜間も満車になりやすいです。
その場合だと、その他の利用者が利用できない場合があります。
その場合は、法的に利用制限が可能となります。
その他には、利用者や地域住民に危険が及ぶ場合もその対象となります。(例→暴走族のたまり場に)
道の駅は24時間、休憩仮眠を快適にできることをコンセプトにしていますが、人が多い時や連休中などは譲り合いの精神が必要となります。
この記事についての動画はこちらです
電話の内容もこちらの動画で聞くことが出来ます。